今日はパパの命日。
あの日からもう30年がたつんだね。 ********************** 30年前のどしゃぶりの日曜日。 私は教会学校でイエス様にお祈りをしていた。 「主の祈り」の途中で叔母が突然礼拝堂に入ってきて、 私を連れてタクシーに乗った。 都心の病院までの1時間、叔母は一言も話をしなかった。 何か話すと泣き出してしまうかのように。 私は何も聞けずに窓をたたく雨とワイパーを眺めていた。 新緑に囲まれたレンガ造りの病院に着くと、 検査のために入院していたはずの父が ベッドに横たわったまま動かなかった。 パパの側で呆然と座っていたママが 私たちの顔を見て泣いた。 ちょっと検査をしてくるだけだからね。 お見舞いなんて来なくていいんだよ。 じゃあね、いってきます。 前日、パパはそう言っていつものように出かけた。 何が起こったのか理解できなかった。 家族は誰ひとりパパにさよならが言えなかった。 病院から自宅へ向かうタクシーの中、 これから何が起こるのか全くわからず呆然としていた。 それから何が起こったのかもあまり覚えていない。 そして葬儀が終わりママと私たちだけになった。 私は教会学校に行かなくなった。 ********************** あの日から30年がたった。 ママは3人の娘を一人で育ててくれた。 パパが亡くなった時、 ママは今の私より年下だったんだね。 泣きじゃくる私の横で 2歳年上の姉は絶対に涙を見せなかった。 「私はおねえちゃんだからママを支えなきゃ。」と言って。 ちいさかった妹は父親の死を理解できずに、 いつもの朝のようにパパを起こそうとして周囲の涙を誘った。 パパは41歳のままなのに 残された私たちはそれぞれ30歳年をとった。 きっとパパは天国で 精神的にいちばん成長してない私のことを あきれた目で見ているんだろうなぁ・・・。
by january05th
| 2006-07-11 23:47
| 日常
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